日本株の悲惨な暴落事例:歴史に刻まれた転落劇
日本株の中には、急成長の裏で壮絶な暴落を迎えた銘柄があります。特に不正や仕手筋の介入が絡むと、投資家にとって悲惨な結末が待っています。ここではその代表例を紹介します。
1. 東京電力(TEPCO) – 2011年
- 概要: 福島第一原発事故で経営危機に陥った電力会社。
- 暴落の経緯: 震災前の株価は約2100円だったが、事故後数日で500円以下に急落。一時100円台まで落ち、低迷が続く。
- 悲惨な理由: 賠償責任と原発停止で事実上の国有化。株主価値はほぼ消滅し、配当も停止。
2. エルピーダメモリ(Elpida Memory) – 2012年
- 概要: 日本唯一のDRAMメーカーで、半導体競争に敗れ破綻。
- 暴落の経緯: 2000年代初頭は数千円だった株価が、2012年に数円に下落。破産申請後、上場廃止。
- 悲惨な理由: 株主は全額損失、日本の半導体産業の象徴が消滅。米マイクロンに買収された。
3. カネボウ(Kanebo) – 2004年
- 概要: 老舗化粧品メーカーが粉飾決算で破綻。
- 暴落の経緯: 約4200億円の負債隠し発覚で、株価は数百円から数十円に急落。上場廃止。
- 仕手株要素: 破綻前に不自然な吊り上げが観測され、仕手筋の関与が噂された。
- 悲惨な理由: 120年の歴史が終わり、株主は全損。事業は花王に売却。
4. スカイマーク(Skymark Airlines) – 2015年
- 概要: 格安航空会社が経営破綻。
- 暴落の経緯: 2010年代初頭に2000円超だった株価が、A380導入失敗で2015年に数円に。上場廃止。
- 仕手株要素: 成長期待での急騰に仕手筋の関与が疑われた。
- 悲惨な理由: 株主全損、創業者は退場。上場企業から零細航空会社へ転落。
5. タカタ(Takata) – 2017年
- 概要: エアバッグ欠陥で自動車部品メーカーが破綻。
- 暴落の経緯: 2010年代初頭は3000円前後だったが、2017年に10円以下に。上場廃止。
- 悲惨な理由: リコール費用1兆円超で株主価値消滅。米企業に売却。
6. ライブドア(Livedoor) – 2006年
- 概要: ITバブル期の新興企業が粉飾決算で崩壊。
- 暴落の経緯: 2005年に100分割で株価を吊り上げ、ピーク時は数百円。2006年の証券取引法違反で強制捜査を受け、連続ストップ安。一時数十円に下落し、上場廃止。
- 仕手株要素: 急騰に仕手筋の介入疑惑が濃厚。「ライブドア・ショック」で市場全体が混乱。
- 悲惨な理由: 堀江貴文社長逮捕、株主は壊滅。新興市場への信頼を失墜させた。
7. 光通信(Hikari Tsushin) – 2000年
- 概要: ITバブル崩壊で携帯販売大手が大暴落。
- 暴落の経緯: 1999年に2万円超のピークを迎えたが、架空契約「寝かせ」発覚で2000年に20日連続ストップ安。一時100円台に。
- 仕手株要素: ITバブル期の過熱感に投機筋が介入。暴落は東証記録に残る大惨事。
- 悲惨な理由: 株価は100分の1以下に。投資家の信頼を失ったが、企業は存続。
8. フルッタフルッタ(Fruta Fruta) – 2020年
- 概要: アサイー飲料の小型株が仕手株化。
- 暴落の経緯: 2020年6月の160円から7月に906円へ急騰後、200円以下に急落。
- 仕手株要素: 材料なく急騰・急落し、仕手筋が吊り上げ後に売り抜けた典型例。
- 悲惨な理由: 高値掴みの投資家が大損。小型株特有の乱高下。
9. 海帆(KAIHAN) – 2020年代
- 概要: 飲食事業の小型株が仕手株化。
- 暴落の経緯: 数十円から一時1000円超に急騰後、急落を繰り返し低迷。
- 仕手株要素: SNSで煽られ、仕手筋の売り抜けで個人投資家が被害。
- 悲惨な理由: ハイリスク・ハイリターンの賭博場となり、損失続出。
補足
仕手株は低位株(500円以下)、発行株式数が少ない(6000万株未満)、出来高が薄い銘柄が狙われやすく、ライブドアや光通信では企業不正と投機が重なり大暴落に。フルッタフルッタや海帆は小型株ゆえの仕手株化で、個人投資家に深刻な損失をもたらしました。これらはリスク管理の重要性を示す事例です。
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