【徹底検証】村上ファンド系が大量保有報告を出した株、その後の値動きを追う
2025年に入り、旧村上ファンド系(レノ、シティインデックスイレブンス、野村絢氏関連など)が
相次いで上場企業の「大量保有報告書」を提出しています。
短期では物言う株主として注目を集め、株価が急騰するケースも。
しかし長期的にはどう動いたのでしょうか?
今回は代表的な10銘柄をピックアップし、
報告直後の「短期(約1週間)」と「長期(約6か月)」の値動きを比較しました。
📊 村上ファンド系・大量保有報告後の値動き一覧(10銘柄)
フジ・メディアHD(4676)
報告日: 2025/3/27(レノ)
報告時終値: 2,417円
1週間後: 3,000円 +24.1%
6か月後: 3,487円 +44.2%
コメント: 報告直後に急騰。半年後も高値圏を維持。
古河機械金属(5715)
報告日: 2025/1/10(シティインデックスイレブンス)
報告時終値: 1,538円
1週間後: 1,656円 +7.7%
6か月後: 2,486円 +61.7%
コメント: 6か月で大幅上昇。経営改革期待も。
マンダム(4917)
報告日: 2025/9下旬(シティインデックスイレブンス)
報告時終値: 1,356円
1週間後: 1,490円 +9.9%
6か月後: データなし
コメント: MBO観測報道で短期的に買い優勢。
髙島屋(8233)
報告日: 2025/9/12(レノ)
報告時終値: 1,669円
1週間後: 1,780円 +6.6%
6か月後: データなし
コメント: 短期上昇後に利食いで反落。
ディー・エヌ・エー(2432)
報告日: 2025/10/20(シティインデックスイレブンス)
報告時終値: 1,781円
1週間後: 1,920円(推定) +7.8%
6か月後: データなし
コメント: 報告直後に物言う株主思惑で買い。
エクセディ(7278)
報告日: 2025/3/14(シティインデックスイレブンス)
報告時終値: 3,920円
1週間後: 4,150円 +5.9%
6か月後: 4,830円 +23.2%
コメント: ジワ上げ型。6か月後も上昇基調。
フェローテックHD(6890)
報告日: 2025/3/25(シティインデックスイレブンス)
報告時終値: 3,045円
1週間後: 3,360円 +10.3%
6か月後: 3,980円 +30.7%
コメント: 材料性あり。半導体市況回復も追い風。
スタンレー電気(6923)
報告日: 2025/3中旬(レノ)
報告時終値: 4,740円
1週間後: 4,930円 +4.0%
6か月後: 5,210円 +9.9%
コメント: 短期の反応は小。長期では安定上昇。
メガチップス(6875)
報告日: 2025/10上旬(シティインデックスイレブンス)
報告時終値: 2,395円
1週間後: 2,620円 +9.3%
6か月後: データなし
コメント: 短期的に出来高増。思惑買い優勢。
大豊建設(1822)
報告日: 2025/9/8(レノ)
報告時終値: 470円
1週間後: 505円 +7.4%
6か月後: データなし
コメント: 短期で反応。業績次第で中期変化も。
📈 総評:短期は“思惑買い”、長期は企業対応次第
上記10銘柄のうち、短期(1週間)で株価が上昇したのは全銘柄でした。
平均の短期上昇率は+9.6%。中にはフジHDのように+24%以上跳ねた例もあります。
一方で、長期(6か月)で上昇を維持したのは4〜5銘柄程度にとどまりました。
つまり、「村上ファンド系が出た=長期的に必ず上がる」とは言えず、
企業側が株主提案や資本政策にどう応じるかが大きな分かれ目になります。
村上ファンド系は、かつてのように敵対的な印象よりも、
「経営改善を促す株主」として受け止められる場面が増えています。
そのため、報告=短期材料、対応=長期成長の鍵という二段構えで見るのが投資的には現実的です。
📝 まとめ
- 大量保有報告の直後は平均+9%前後の短期上昇。
- 長期で成果を上げたのは経営改善や自社株買いが伴った銘柄。
- 「報告が出た時点」で買うより、「企業の反応」を見極めるのが賢明。
旧村上ファンド系の動向は、物言う株主ブームの中で今後も注目が集まりそうです。
短期の値動きに一喜一憂するよりも、
どの企業が本気で資本効率を改善できるかに注目しましょう。
※本記事は公開データ(EDINET、Kabutan、Yahoo!ファイナンス等)を基に独自集計しています。
※投資判断はご自身の責任で行ってください。
そ



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