メタプラネット(3350)の株価が戻してきた。年初来安値284円から約24%反発——「底打ちか」という声が増えているが、俺は今も動いていない。開示書類の数字で、その理由を正直に書く。
Xでも「底打ちか」「ビットコインが上がれば連動する」という声が増えている。
その感覚、正直わかる。俺もかつてこの銘柄を持っていたから。
その理由を開示書類の数字で正直に書く。
投資判断はあなた自身でどうぞ。これは構造の解説だ。
📑 この記事の内容
- 開示書類の数字を確認する
- 「下限187円」という数字が意味すること
- EVO FUNDとは何者か——海帆(3133)との共通点
- 「底打ちかも」と「買いの根拠がある」は別の話だ
- なおの独自考察|かつて持っていたから見えること
- 開示書類は全部、無料で読める

まず開示書類の数字を確認する
2026年4月1日、メタプラネットは第27回新株予約権の払込完了を開示した。
・割当日:2026年4月1日
・割当先:EVO FUND(ケイマン諸島)
・発行新株予約権数:100万個(1個につき普通株式100株)
・潜在株式数:普通株式1億株
・当初行使価額:373円
・下限行使価額:当初298円、最低187円まで引き下げ可能
・行使期間:2026年4月16日〜2028年4月17日(2年間)
・調達予定額:約371億円
「第27回」というのは、今回が27回目のシリーズということだ。
継続的に新株予約権を発行し続けてきた歴史がここにある。
「下限187円」という数字が意味すること
今の株価は352円(4月27日時点)。年初来安値は284円。
ここで注目してほしいのが、開示書類に書かれた「下限行使価額は187円まで引き下げ可能」という条件だ。
本新株予約権の行使価額は、毎取引日に前日終値の100%に修正される。
つまり、株価が下がる → 行使価額も下がる → EVO FUNDはその株価で株を取得できる → 市場で売却する
この循環は株価が187円まで下がっても続く設計になっている。
現在の352円から187円は、さらに約47%の下落余地が構造上存在する。
「でも実際にそこまで下がるとは限らない」——その通りだ。
俺が言いたいのは予言ではなく、「その可能性が開示書類に明記されている」という事実だ。
▶ 同じEVO FUNDが別銘柄でも動いている——海帆(3133)の構造解剖はこちら
EVO FUNDとは何者か——海帆(3133)との共通点
今回の割当先はEVO FUND(ケイマン諸島)だ。
実は先日話題になった海帆(3133)の第9回新株予約権、こちらの割当先も同じEVO FUNDだった。
・純投資目的のファンド(2006年12月設立、ケイマン諸島)
・本新株予約権の行使により取得した株式を原則として長期保有しない
・行使 → 株式取得 → 市場で売却、を繰り返すスタイル
・海帆(3133)第9回、メタプラ(3350)第27回、両方に同時期に入っている
これは陰謀論ではなく、開示書類に書いてある事実だ。
EVO FUNDは発行会社から新株予約権を安く買い、行使して株を市場で売ることで利益を得る。
発行会社にとっては資金調達になる。個人投資家にとっては希薄化と売り圧力になる。
「悪」と断定するつもりはない。ただ、構造を知った上で判断してほしいということだ。
「底打ちかも」と「買いの根拠がある」は別の話だ
メタプラネットのビジネスモデルを整理しよう。
① 上昇要因:ビットコイン価格上昇 → 保有35,102BTCの含み益拡大 → 1株あたりBTC価値が増す
② 下落要因:新株予約権の行使 → 1億株の希薄化 → 1株あたりの価値が薄まる
✅ BTCが長期的に大幅上昇すると確信している(希薄化より上昇が上回ると計算できる)
✅ 2年間の行使期間内の値幅を短期で狙うトレーダー
✅ 第27回の開示書類を読んだ上で判断している

❌ 「ビットコインに投資したい」だけなら、BTCのETFや現物で十分
❌ 「なんとなく底打ちっぽい」という感覚だけで動こうとしている
❌ 新株予約権の開示書類を読んでいない
なおの独自考察|かつて持っていたから見えること
💬 なお@HAVE MARCY(投資歴30年以上)の視点
俺がメタプラを静観している理由は「下がると思っているから」ではない。
「この銘柄で優位性を持てる根拠が、俺にはない」からだ。
BTCがいつ上がるかは読めない。希薄化がいつ止まるかも読めない。
2年間の行使期間中、1億株の売り圧力がいつどのタイミングで出るかも読めない。
30年以上投資をやってきた経験則として、「読めないものには乗らない」というのが俺のルールだ。
バブル崩壊もリーマンも、「そろそろ底だろう」という感覚で入って刺さった経験がある。
「底打ちっぽい」という感覚と、「上がる構造的な根拠がある」は、全然別の話だ。
ただ、もし俺がメタプラを再び買う条件があるとすれば——
新株予約権の行使が完了または消却され、希薄化の出口が見えた時点だ。
それまでは静観を続ける。
※これは投資助言ではありません。銘柄判断はご自身の責任でどうぞ。
開示書類は全部、無料で読める
今回俺が書いたことは、すべてメタプラネットが自ら開示した書類に書いてある事実だ。
第27回新株予約権の詳細は、TDnetや同社IRページから誰でも無料で読める。
買う前に5分でいいから読んでほしい。
それだけで、「底打ちっぽい」という感覚が、根拠のある判断に変わるかもしれないし、
あるいは「やっぱり買わない」という判断に変わるかもしれない。
どちらにしても、知らないまま動くよりずっとマシだ。
📌 この記事のポイント
- 第27回新株予約権:潜在株式1億株、下限行使価額187円
- 割当先EVO FUNDは「取得→市場売却」を繰り返すスタイル
- 海帆(3133)にも同時期に同じEVO FUNDが入っている
- BTC上昇 vs 希薄化——どちらが上回るかは構造的に読めない
- 「底打ちっぽい」と「買いの根拠がある」は別の話
